BLUE WING -WINGS FOR CHANGE- 「今日のゴミを明日の資源に。地下資源に頼らないモノづくりに挑む。」

岩元 美智彦

大量に廃棄される服やペットボトルを何度も再製品化できるリサイクル技術「BRING TechnologyTM」を開発。世界各地の生活者やパートナーとともに循環型経済の実現に取り組んでいます。

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STORY OF CHANGEMAKING

石油資源の消費に歯止めをかける水平リサイクル

画像世界のファッション産業から生み出されるごみの量は年間約9200万トンにおよび、その多くは焼却あるいは埋め立て処分されています。また年間生産される繊維の約5割強を占めるのは、石油から生まれるポリエステル。生産はもちろん廃棄の段階においてもCO2が発生するなど、環境負荷の高さが指摘されています。

一方、同じく石油から生まれる飲料用ペットボトルは世界では毎分100万本が売れていますが、再度飲料用ペットボトルに再生されるのは非常にまれで、一部アパレルなどにリサイクルされてもその後は焼却もしくは埋め立て処分に。つまり、大量の石油資源が新たに消費され続けているという現実があります。

岩元美智彦さんはこれら社会問題を解決するためにJEPLAN(当時の社名:日本環境設計)を設立し、ケミカルリサイクル技術BRING Technology™を開発しま した。この技術は、ペットボトルやポリエステル繊維の原料であるPETに化学的処理を施し、分子レベルに分解した後異物や汚れといった不純物を除去した後に再生PET樹脂を製造するというもので、何度でも再生を可能としながら石油由来と同等品質を実現できるという画期的なものです。具体的には、服から服へ、ペットボトルからペットボトルへ、という水平リサイクルが半永久的に可能とするものであり、川崎にある工場はペットボトルからペットボトルをケミカルリサイクル技術で実現する世界でも唯一の商用工場になります。

JEPLANはリサイクルの技術開発だけでなく、衣類に関しては、日本におけるメーカーや小売店など他業種の約160の企業とともに資源として循環する仕組みづくりに取り組み、消費者行動を促す回収拠点は約3,000カ所におよんでいます。飲料用ペットボトルに関しては、日本国内での完全循環(ペットボトルをペットボトルとして繰り返し再利用して資源循環を実現する)というビジョンを掲げ、業界の垣根を超えて機運醸成や共同回収等の仕組み作りに向けた企業間コンソーシアムもスタートさせました。

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技術で協力しながら世界中を循環型社会に

画像パリ協定や持続可能な開発目標(SDGs)の存在によって、今やグローバル企業の多くは、リサイクル素材、あるいはリサイクルできる素材を用いたプロダクトを生産することが企業の果たすべき責任として認識しています。そのような機運の中、JEPLANは技術ライセンス提携による水平リサイクルの拡大を国内外のパートナーとともに推し進めています。

新たな地下資源をむやみに消費せず、既にあるものを資源と見なし“地上資源”として循環させて暮らしていくこと。岩元さんはそれを、現代社会を生きる私たちみんなが向き合わねばならない課題だと考えています。すでにあるものを資源として再生する循環型社会が実現できれば、石油に代表される地下資源や製造過程で消費されるエネルギー、温室効果ガスの排出量も減らすことにつながり、更にはゴミ問題の解決の一助にもなります。そして、それは急速に進む地球温暖化を食い止め、紛争の原因となる地下資源の奪い合いを減らす平和で住みよい暮らしへの道筋になるはずです。岩元さん、そしてリサイクル技術で世界をリードするJEPLANが目指すのは、生活者一人ひとりが「自分ごと」として参加するピースフルでサステナブルな社会なのです。

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PROFILE

岩元 美智彦 画像

岩元 美智彦

(株)JEPLAN取締役執行役員会長。1964年鹿児島県生まれ。北九州市立大学卒業後、繊維商社に就職。営業マンとして勤務していた1995年、容器包装リサイクル法の制定を機に繊維リサイクルに深く携わる。2007年1月、日本環境設計(現:JEPLAN)を設立。資源が循環する社会づくりを目指し、リサイクルの技術開発だけではなく、メーカーや小売店など多業種の企業と共にリサイクルの統一化に取り組む。2015年アショカフェローに選出。

株式会社JEPLANについて

「あらゆるものを循環させる」をビジョンに、創業よりサステナブルなサプライチェーンの構築に取り組み、自社ブランドである「BRINGTM」を軸にした、服の回収からリサイクル、再生素材を用いた洋服の販売まで手掛けています。独自のケミカルリサイクル技術である「BRING TechnologyTM」により回収した服の原料の再生化を行い、「服から服をつくる」というBRINGTMのコンセプトを実現するとともに、この技術のライセンスを行い、世界中のモノづくりを循環型に変え、サーキュラーエコノミーの実現を目指します。

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