世界に変革を起こす挑戦を支えたい
「起業家を支えることで、世の中をより良い方向へ変えていきたい」。この思いが、創立者のリンダ・ロッテンバーグ氏を、エンデバー立ち上げに駆りたてました。1997年に創立されて以来、エンデバーは約20年という時を経て、今では28か国、32拠点に広がり、1,658人以上の起業家を輩出してきました。これまでの活動を通じて、世界で140万人の雇用を生み出し、2017年だけでも支援企業が生み出した利益は、150億ドル(約1.6兆円)に上ります。
生産力のあるミドルクラスの層が厚いほど、社会は豊かになる
エンデバーは、ロッテンバーグ氏がアショカ財団のアルゼンチン支部で働いていた時に閃いた組織です。「途上国援助には、ひとつの大きなギャップがあることに気がついた」と当時を振り返ります。
国連や世界銀行を巻き込んだ、社会的インフラを整えるといった大きな仕掛けか、極貧の農民や工場作業員などへ、マイクロ・クレジットを通じて小規模な貸し付けをするかのいずれかしか、当時支援の手段は存在していませんでした。
いずれの対象にも当てはまらない、大多数の「ミドルクラス」こそ、チャンスを得るべき存在なのではないか。彼らの発展こそが、雇用を生み、賃金を上げ、新興市場国の経済発展につながるのではないか。そう考えたロッテンバーグ氏は、ピーター・ケルナー氏とともに、新興市場国での起業支援を目的としたNPO「エンデバー」を立ち上げました。
こうして南米を皮切りに拠点を増やしていき、主に新興国での活動を中心としてきましたが、リーマンショックを受け、2013年ごろからは米国やヨーロッパ等の先進国にも拠点を拡大していきました。今では、毎年世界中で1万人以上の起業家がエンデバー・アントレプレナーになるための選考会へ参加するほどの、大規模な組織となったのです。
一人でも多くの起業家を、世界と繋げたい
エンデバーが支援する起業家、エンデバー・アントレプレナーには「人脈、資金、知恵」の3つの側面から支援が与えられます。具体的には、コミュニティ内のグローズドのネットワーキングサイトを通じて、人材紹介や、各国の法務関係の情報といった、専門分野に関わるメンタリングを、世界基準で成功した人から直接受けられることが何よりの魅力です。
2017年に活動を本格化させたエンデバーの日本拠点、エンデバージャパン。創立にあたり、国内外で成功を収める14名のビジネスリーダーたちが、日本のボードメンバーとして名を連ねました。
チェアマンを務める、マネックスグループ株式会社松本大CEOは、「起業とイノベーションには、社会を良い方向に変えていく力があると信じています。エンデバーへの支援を通し、後世と世界に貢献するような起業家の発掘と支援に努めたい」と語ります。
一人でも多くの起業家を、世界と繋げたい。それにより、社会はよりイノベーティブに、そして大きく変わっていくでしょう。世界のトップリーダーと、未来を担う起業家たちを結びつけることで、より良い社会作りはさらに加速していくはずです。
※数字は全て2018年6月時点のものです。